アウトドア研修 7人の会議

斬新な発想は会議室から生まれない

キャンピングカーを活用した少人数アウトドア研修 7人の会議

 キャンプ人気が高まりアウトドア研修を開催する企業が現れ始めました。アウトドアブランドで有名なSNOW PEAKは体験型研修を軸としてファンを獲得しています。今回提案する我々のアイデアはキャンピングカーを活用して、最大7人という少人数研修を行うものであり、次代を切り開く経営戦略を精鋭幹部がひざを突き合わせて練り込むことを目的とします。場所は自由です。オーダーメイドでの設定が可能となります。

 多くの研修がスクール形式であり、私自身おそらくこの辺りが平均値であろうと思われるレベルに設定して進めてきました。結果としてセミナーや研修自体は満足度が高いものの、そこから「これは!」と思える秀でた事業プランは中々出てきません。

 ある上場ゼネコンの新事業創出プロジェクトの講師を務めました。経営陣の期待を背負った選抜メンバーによる研修であり、「工事屋」からの脱却を狙いとしたものでしたが、残念ながら現状路線の延長線、もしくは他社の二番煎じといった凝り固まった発想から脱却できない現実を目の当たりにしてきました。自社の強みやポテンシャルを掴み切れていないのです。

 私は一昨年の夏、胃がんの宣告を受けました。私はこの体験を通して、人生というものをあらためて認識し、これまでの自分を振り返りました。本当に全力投球してきただろうか?クライアントに対するアドバイスはベストプラクティスであっただろうか?自問自答を繰り返す日々が続きました。またリハビリを兼ねかねてからの趣味であるキャンプに出掛けることが多くなりました。そして一人ぼんやり焚火を眺めていた時、とある思いが浮かび上がってきたのです。

 そうだ!キャンプの様な非日常空間に身を置いて空っぽな頭で物事を見据えることが大事なんだと。研修ルームや会議室という閉鎖空間ではなく、時間に囚われない環境こそビジネス創造に欠かせないと。そして少人数であること。学生時代マーケティングを学び、世界最初の事業計画は食卓の上で書かれたナプキンのなぶり書きであったことも思い起こしました。一人のアイデアをわずか数人でビジネスに昇華させていく、どの様なサクセスベンチャーにもそのプロセスがあったはず。

 非日常が新たな発想やアイデアを生むことは私自身が確信しています。ごく小さな緑化事業会社を支援していた折、大地の中で社員と一緒に芝生を植栽していた時にトヨタとのコラボ事業を思いついたこともあります。プロ野球球団とのタイアップ製品の開発にも漕ぎつけました。豊かな自然環境に身を委ねることで会議室では生まれない「クリティカル」な発想を生み出したいと願っています。

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